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特定研究課題の概要 |
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1. 生体分子の動的構造解析に基づく分子機能改変 |
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代表者:⾕中 冴⼦
改変本研究は、生体分子の動的構造変化を高精度に解析することで、分子機能の理解と改変を目指すものである。特に、糖タンパク質の構造揺らぎやコンフォメーション変化を分子動力学シミュレーションや核磁気共鳴法等の動的構造変化を捉える手法を用いて解析し、機能発現との相関を明らかにする。得られた知見を基に、標的分子の機能を制御・強化するための合理的な改変手法を設計し、創薬やバイオテクノロジーへの応用を図る。
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2. 塗布プロセスを用いた有機ELデバイスの開発 |
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代表者:伊澤 誠一郎
有機ELはスマートフォンディスプレイなどで実用化されたものの、製造コストを低減するためには現在主流の真空蒸着のプロセスから、より簡便な塗布による成膜を実現する必要がある。本研究では、自己組織化現象など分子間相互作用を適切に制御することで、塗布製膜時の界面・表面構造を制御し、有機ELデバイスの溶液プロセスによる作製と、その性能向上を目指す。特に近年注目される低電圧で発光可能なアップコンバージョン過程を利用した有機ELに関して、塗布製膜によりデバイス作製を行う。
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3. 繰り返し地震入力を受ける木造建築物の機能維持とレジリエンスに関する研究 |
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代表者:山崎 義弘
日本の耐震基準では一回の大地震に対して建物が倒壊しないことを設計目標の一つとなっているが、2016年熊本地震および2024年能登半島地震では、建築物が存続期間内に複数回の激震にさらされることを経験した。これを受け、繰り返しの大地震に対する安全性への関心が高まっている。本研究では、戸建て住宅の多くや、公共建築物で採用されることの多い木造建築物を対象に、地震を経験後の機能維持を達成するために必要となる性能評価法および設計法の提案を行う。繰り返し変形を受ける構造部材の力学的挙動の把握だけでなく、非構造材の機能低下にも着目し、建築物としてのレジリエンスを総合的に評価する。
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4. マテリアルデジタルトランスフォーメーションによる電子機能材料・デバイスの開発 |
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代表者:神谷 利夫
従来の材料開発手法に計算科学だけでなくデータ科学を取り入れることで、新材料・デバイス開発を劇的に加速する「マテリアルデジタルトランスフォーメーション(MDX)」のアプローチ、材料・デバイス開発等の研究課題を募集する。多数の実験・計算結果からの予測モデルの構築・最適化、新材料を発掘する新しいアイデアを申請者と応募者で共有し、MDXシステムおよび新材料・デバイスの開発を行う。
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